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作歌入門
谷 鼎
1
1大東文化大学・歌人
pp.85-88
発行日 1954年10月15日
Published Date 1954/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909664
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短歌,あるいは和歌とはどんなものか,といえば,五音・七音・五音・七音・七音の続いた,いわゆる五・七・五・七・七,三十一音を基準とした,わが国における詩形の一つであつて,一般の人々の必ず耳にしている例をあげれば,国歌としての
君が代は ちよにやちよに さざれ石の
いはほとなりて こけのむすまで
というのがそれであり,「歌がるた」として広くもてあそばれている「百人一首」がそれである。
短歌というものと和歌というものと,ちがうのか同じものか,どういう歴史があるのか,俳句とか狂歌とか,あるいは川柳とかと,どのような差があるのかなどの,知識に関する方面は別問題として,ここでは,その短歌(和歌というのも同じものとしておいてよい)を自分で作つてみたいと少々でも感じている人々や,やや作歌の経験をもつている人々を対象として,一とおりのことを説明してみたい。
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