発行日 1953年3月15日
Published Date 1953/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907255
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純白のユニフォームにつつまれた緊張の連續,それがナースの生活の主流でしよう。一日の生涯の重要な時間を仕事に捧げる生活,うつかりしていると殆どの時間を仕えて過し,自分自身の個人の生活を失つてしまうおそれが多い。時間的には,1/3が働く時間,1/3が眠る時間,そして1/3は自分自身の時間と大體公平に與えられているので,その使い方の妙次第,決して働く時間が最も長く,自分自身の時間が最も短く制約されているわけのものでもないのです。只私共お互いは,今までから,自分の時間を公の時間から切りはなして全く自由に,大胆に使いこなす習慣がついていない。仕事の時間中に疲れた心身は,ただまんぜんと休むことしかしらない。氣分轉換による疲勞の調節ということがよく出來ないようです。從つて,休む丈なら自分の時間を使うのでしようから,自分自身の生活の時間をそれに失つてしまい,生活は仕事丈みたいな結果になつてしまうのです。氣分を轉換するための手段は,夫々人によつて個人差があるので,何がよい,どうすれぼ適切,ということをきめつけるわけには勿論いかないでしよう。併し,ごく一般的に考えてみても,或程度の見當はつきます。即ち,特定の趣味をもち,それにうちこむのもよい。又,特に何もきめずに,其の時の氣分のおもむくままにスポーツ,讀書,觀賞,勝負ごと等手當り次第にとりあげてもよいと思います。
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