附録
略畫の書き方
堤 寒三
発行日 1952年10月15日
Published Date 1952/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907160
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はしがき
どんな健康な子供でも,生活が單調と,ひどく精神的にまいつてしまつて,しよげたり,すねてみたり,或はいたずらをやり出す。子供と言うものは,じつとがまんするのが,きらいです。子供にたいくつさせると,眠りこける。幸に學校や幼稚園があつて,適當に心身を使つて下さるんで,性能に應じた學力や體育が順調に消化して行ける子供は,誠に幸福であります。
所が病院子供となると,釋迦に説法,大のオトナが,ダダつ子になるところだから,子供にとつては,堪えきれないのが當然。普通の親なら,看護婦さんにお委せするのは,よくよくの事情であろう。少しばかり神經の強い両親や身内の人なら,心で手を合わして拜んでいるに違いない。アメリカあたりでは,看護婦さんの社會的地位が,相當高いそうで,金銭で買えない氣持を,卒直に表わした儀禮でありましよう。
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