発行日 1951年12月15日
Published Date 1951/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906983
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ホテルも及ばぬSchwestern haus
今日は私達の今居りますWinterthur市(ウィンタートウール市)にある州立病院(Kantons spital)の附屬看護婦寄宿舎(Schwestern haus)の事についてお傳えする事にいたしましよう。
寄宿舎としてはスイス第一の立派なものといわれています。病院の構内でも最も病棟より離れた所に“緑のハインリッヒ”の作者Gottfried Keller(ゴットフリードケラー)の名のついている通りに面して,古い病棟の建物と對照的に建つている白亞の堂々としたSchwestern hausは一寸したホテルも及ばぬ程で,此處を訪れる人で,その美しさと完備された設備に感心しない人はありません。6階建のこの寄宿舎には1人宛の室が134,上級看護婦の部屋も看護婦生徒のそれも全く同樣に設備され,室内にはベット,机,椅子,本棚の他,戸棚や洋服タンスもあり,1人で使用するには充分過ぎる程です。室内の洗面所では,夏冬通にお湯が出,集中暖房のため,嚴寒の候でも寒いと感ずる事はありません。各自の好みによりかけられた額や美しい4季の花等によつて同じ部屋が全く趣の異つた部屋になつてしまいます。
Copyright © 1951, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.