特集 たのしい休暇のために
働く明日のために,他
鹽野 幸子
pp.37-48
発行日 1950年8月15日
Published Date 1950/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906691
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働く者にとつて休暇ほど樂しいものはありません。まるで休暇をもらうために働いているのかと思うほどです。この頃の若い者は就職の面會に來てもまず聞くのは月給,次は休暇は幾日間もらえるかと言う。困つたものだ,と雇主側がなげいているという話をいつかアメリカの雜誌で讀んだことがありますが,いよいよ待望の夏休みが來ます。何をしようか,どこへ行こうか,と財布の中を睨みながらあれこれと考えるのも樂しいものです。
アメリカでは大きな勞働組合になりますと,組合員だけの投資と經營で避暑地や避寒地に休養ホテルを持つているのがあります。そして組合員は家族連れで出かけて普通より安い費用で休暇を過ごすことが出來るようになつているところがありますけれど—これはまだ日本の私たちには今のところは夢。
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