JJN Essay
最近の新人・実習生をどう理解するか—迎え入れるにあたって
田口 正男
1
1神奈川県立弥栄東高等学校
pp.472-475
発行日 1999年5月1日
Published Date 1999/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905841
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理解しがたい世代?
先日の朝,教室で出席をとっていると,一番前の生徒の胸ポケットからピーピー音がする。「先生,電話!」,こういわれておもむろに手渡された携帯電話からは,「○○です.今日,熱があるので休みます」との声が.時刻の頃合いから,最前列に座る友人へ電話をすれば先生につながる.考えてみれば,欠席の連絡を直接担任に伝えられるわけで,賢い行動といえないこともない.
少し前では想像もできないこんなことに日々次々と出くわすのが,若い彼女(彼)らを相手にする私の仕事である.ルーズソックスに茶髪メッシュも,以前には考えられなかった女子高生のいでたちだ.彼女らに「むかつく」などといわれれば,それを重い言葉として認識する世代の人にとっては,ショックも受けるに違いない.「理解しがたい世代」,年輩者からだけでなく少し上の先輩からさえそんな印象をもたれる彼女(彼)らの素顔について,多くの教え子たちを看護の世界へ送り出してきた立場から考えてみたい.それぞれの職場でまた今年も迎える,新人看護婦や実習にやってくる看護学生の「対象理解」に役立てば幸いである.
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