特集 ズバリ答えます!放射線をめぐる看護の疑問と不安
これだけは身につけよう,放射線防護の基礎知識
別所 遊子
1
1福井医科大学医学部看護学科地域看護学
pp.242-247
発行日 1999年3月1日
Published Date 1999/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905791
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はじめに
病院,診療所や集団検診の場では,放射線を利用した診療が日常的に行なわれている.たとえば,X線撮影,CT,透視,核医学検査,コバルト照射装置,リニアック,ラジウム針などによる局所照射,さらには小型加速器で放射性医薬品を合成し,患者に投与してPET装置で検査するなどの方法もある.わが国は世界的にみても,医療による国民1人当たりの被ばく線量が最も多く年間2.25mSv(ミリシーベルト)に達しており,この数値は英国,米国などの4〜5倍である1,2).看護婦(士)などの医療従事者は医療による患者の被ばくだけでなく,自分自身の職業的な被ばくについても関心を持っている.そこで医療における放射線利用を中心に,放射線防護の基礎的なことがらを述べる.
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