特集 入浴をみなおす
看護ケアとしての入浴をみなおす—日本人の入浴文化を考察する視点から
坂田 三允
1
1長野県看護大学
pp.710-714
発行日 1998年8月1日
Published Date 1998/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905641
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はじめに
健康であった時には,自分で自由に自分の時間を使ってできたことや,何気なく行なってきたこと,生活習慣として意識することさえなく繰り返してきた日常生活行為が,1度病いを得て,入院生活を送ることになると,自分の自由にできなくなってしまう場合が少なくない.そして,そのことは病者の療養生活にさらなる苦痛やストレスをもたらす結果を招く.
もとより,そのような日常生活行為が制限されるのは,病気の性質や程度によってやむを得ない場合もあるのだが,それだけではなく,病院の設備上の問題や,病院ごとに,あるいは病棟ごとに存在する規則,さらには看護者をはじめとする医療従事者の業務上の都合から生じているものも多い.
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