特集 情報ネットワークを活用する
—地域医療における情報ネットワークの活用—始まったサイバークリニックの取り組み
太田 秀樹
1
1医療法人喜望会
pp.334-338
発行日 1998年4月1日
Published Date 1998/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905565
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はじめに
パーソナルコンピュータ(以下PC)の普及で,インターネット通信を利用すれば世界中とリアルタイムで情報交換ができるようになった.
通信の概念が大きく変わった.デジタル信号に置き換えれば,音でも文字でも図でも,そして画像は静止画像だけでなく,動画でもナノセコンド(10億分の1秒)の時間差で簡単にどこへでも送れる.それも一方通行の情報発信でなく,同時に相手からの情報も受けられるから,素晴らしいコミュニケーションの手段である.この夢のような便利な機能は,いち早く医療への応用が始まり,離島などへき地医療の現場での,レントゲン画像の転送などにも威力を発揮した.とはいえ設備には高額な資金が必要で,どこでも誰でもというわけにはいかなかった.ところが近年PCの莫大な市場が生まれると,市場原理に基づき,安価で,高性能なモデルが簡単に誰でも入手できるようになった.
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