グラフ
作る,売る 藍染なら世界に発表できる—福祉作業所「藍工房」の活動
八木 保
,
福祉作業所藍工房
,
本誌編集室
pp.106-111
発行日 1997年2月1日
Published Date 1997/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905269
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福祉作業所「藍工房」を立ち上げようと思ったとき,代表の竹ノ内睦子さんは,3度のがん手術を乗り越え,担当医師から「もう再発はないでしょう」と言われたばかりだった.一度は死の淵にも立ったかの女は「救ってもらったこの命を何に使おうか」と考えた.結婚し,3人の娘にも恵まれた.でも,1人の人間として生きている証を残してきただろうか?
ときあたかも国際障害者年,福祉の会でのパネルディスカッションで障害者の就職難が問題になっていた.「私は物を売る仕事がしたい」と脳性マヒのKさんの発言があったが,売るものなどなにもない.主婦以外に経験のない竹ノ内さんは悩んだ.京都,藍染工房のおかみさんのアドバイス「藍を染めなはれ」の一言が未来を拓いた.
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