特集 海外看護事情—日本人看護婦からの手紙
【アメリカ】社会の変化に伴い,変わりゆく看護
大岡 みち子
1
Michiko Ooka
1
1ノースウエストコミュニティ病院
1Northwest Community Hospital
pp.18-19
発行日 1996年1月1日
Published Date 1996/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904980
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時間が経つのは早いもので,私がアメリカに来て20年も過ぎてしまった.私がアメリカに来た理由は簡単であった.看護の大学院で勉強したかったが日本にはその当時なかったのである(現在ND:Doctor of Nursing).しかしいま考えるに,もう1つの理由に私がその頃のはやり言葉で言う“はみ出し人間”だったこともあったと思う.
アメリカの看護は,おとなしくこつこつ仕事をしていればいいと思っていた私には驚きであった.看護の職場だけでなく大学を含めたアメリカの社会一般が驚きであり,大いにカルチャーショックを受けた.そのなかで著しかったのは,日本のタテ型社会との違いで,看護婦(士)が相手が誰であろうと自己主張をしっかりすることであった.それに私も感心し,自分を訓練しようと,自己主張(self-assertiveness)の講義を聞きに行ったりした.
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