連載 看護相談学のすすめ・3
看護相談はなぜ不十分なのか
宮本 真巳
1
1東京都精神医学総合研究所医療看護研究室
pp.846-851
発行日 1994年9月1日
Published Date 1994/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904636
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はじめに
本稿の執筆中,筆者は癌患者のケアに携わっている看護者を対象とした研修で,“看護相談”をテーマに講義を行ない,受講者からさまざまな反応を得ることができた.いわば本連載に先行して本稿の内容に関するモニタリングの機会を得たわけである.
受講者の多くは,筆者の話を契機として,患者や家族の相談にのるという普段何気なく行なっている仕事に,深い意味があることに気づいて驚いたと言う.また,自分の仕事の意義を確かめて自信を深めると同時に,責任の重さを痛感したという感想も聞かれた.
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