フロントライン2000 医と人間
ユーモア,ラブ,そして“COMPASSION”—パッチ・アダムスの実践から学ぶもの
松木 玲子
pp.1120-1124
発行日 2000年12月1日
Published Date 2000/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903628
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医者になった道化
「パッチが来るのよ,日本に」.日本医科大学の高柳和江先生からこう聞いたときは驚いた.えっ,あれは実在の医者だったの! 愛嬌のある笑顔に,ピエロの赤鼻をつけた医者,ロビン・ウィリアムスが主演して大ヒットした映画『パッチ・アダムス』の主人公である.
—自殺未遂で精神病院に入った米国人青年パッチは「人の苦しみを愛と笑いで癒すこと」に生きようと決意し,医大に入る.大学では患者を病名で呼ぶような非人間的な教授たちと堂々とわたりあい,院内に笑いを伝染させ,患者さんみんなと友だちになる.死の床にある人の枕元に天使の扮装(!)で忍び込み,最後の瞬間まで大笑いさせようと奮闘する.
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