特集 外来ナースよ目を醒ませ!
患者のために期待される外来になろう
坂本 幸子
1
1筑波大学附属病院
pp.786-792
発行日 1992年9月1日
Published Date 1992/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900704
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はじめに
これまで外来が,“患者のための重要なケアを行なう場”として認識され,期待されることは少なかった.診察・検査・治療を中心とした外来の流れの中で,そこで働く看護婦自身も,診療の補助的業務や物品の管理を優先したり,患者を数や集団でとらえがちだった.そのため,1人1人の患者に焦点をあてた重要なケアは育まれず,そうした期待もされない,という悪循環を繰り返してきた.
外来は,もっと1人1人の患者を受けとめる姿勢が必要である.そして,他の医療職者からは,看護が患者のための1つの資源として期待され,患者も看護婦が「自分のために何かをしてくれる」といった期待を持てる外来に“変化”させたい.それはもはや時代の,そして人々の要請である.
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