連載 ケーススタディ[ナースのための心理的アプローチ]・34
「彼女が来るまで手術は受けない」—手術直前に婚約を破棄されたEさん
内藤 俊之
1
,
島田 ひろ美
2
,
蓬田 佳子
3
1JR東日本中央保健管理所
2JR東京総合病院
3元JR東京総合病院
pp.919-923
発行日 1991年10月1日
Published Date 1991/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900484
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Eさんのプロフィール
結婚式直前に直腸癌が発見されたEさん
33歳の男性会社員.2年前に仕事上の不手際を上司から責められ,失踪したことがある.結婚式を半月後に控え,たまたま風邪で内科を受診したところ貧血を指摘され,そこから直腸癌が発見された.直ちに総合病院の外科に入院,手術を受けて人工肛門を造設することになった.手術の結果によっては性的不能となる可能性もあった.本人には前癌状態と説明されたが,両親や婚約者には事実が告げられた.
その結果,挙式間際になって相手方は婚約破棄を通告してきた.
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