連載 看護研究のすすめ[看護情報学からのアプローチ]・1【新連載】
なぜ看護研究するの?
辻 和男
1
1東京慈惠会医科大学医療情報処理研究室
pp.344-347
発行日 1991年4月1日
Published Date 1991/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900367
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なぜ,看護研究?
なぜ,看護研究なのでしょうか.恐らく,看護が医師の手助けをするだけの時代が終わって,看護としての独自の分野を確立し,看護を学問体系としてとらえ,正しい看護の継承をしていかなければならなくなったからでしょう.
その昔,看護婦は,医師,特に開業医の家に住み込み,「女中」という社会の仕組みとして,朝から晩まで,医師の診療の手助けから掃除洗濯までして働き続けたのが標準的な姿だったのです.昭和に入り,第2次世界大戦で日本が負け,女性の地位向上とアメリカの看護婦の様子が知らされるようになって,今の看護婦という職業のあり方が語られるようになってきました.
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