連載 世界の感受の只中で・14
人口・1
天田 城介
1
1立命館大学大学院先端総合学術研究科
pp.524-529
発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101278
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「ここで『高齢化社会危機論』とよぶものの中身はつぎのとおりである./周知のように,二一世紀に向けての日本の人口高齢化の進展のもとで高齢者扶養の経済的負担が重くなる一方,それをささえる経済的働き手の人口は相対的に少なくなる.そのために,現在の社会保障の仕組みや税制をそのままにしておくと,将来の生産年齢人口に属する人びとの負担が絶えがたいものになり,国民経済的にも社会保障制度の上でも破綻をひき起こすことになるであろう.そうなってはたいへんだから,そのような『危機』を回避するために社会保障制度や税制の変更がどうしても必要である,ということを強調する議論である.」(川口・川上 1989:30-31)
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