巻頭カラー連載 EYE EYE
8年間の継続が雄弁に物語る有効性―市立加西病院の腹臥位療法実践とその効果
pp.874-875
発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101096
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腹臥位をとることでADLが劇的に改善する――「腹臥位療法」の存在が一般の臨床現場で知られるようになったのは,1998年頃のこと.市立加西病院はその当時から,臨床適用に積極的に取り組んできた.現在は看護副部長の織辺智香子氏のもと,腹臥位療法推進委員会が中心となり,220名前後の入院患者のうち,平均8名程度の患者に対して,腹臥位療法を行なっている.
意識レベル,排尿・排便,呼吸機能の改善効果は,特に高齢者や脳神経疾患患者において多数の報告がある.しかしながら,腹臥位療法を病院全体の取り組みとして継続的に行なっている例はそれほど多くは見られない.市立加西病院における継続の秘訣はなんだろうか? 織辺氏は次のように語る.「前看護部長(熊谷佳代)が1999年の段階で,病院組織全体の取り組みとして位置づけたことが大きいですね.結果として,医師の理解と協力を得ることができています」
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