連載 悩めることも才能だ!―宮子あずさのお悩み外来⑱
雑用ばかり頼むVIPに困っています!
宮子 あずさ
1
1東京厚生年金病院
pp.552-553
発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101020
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特別室に入院している50代の男性に頻繁に呼び出され,看護の仕事とは言えない雑用を押し付けられます.たとえば「売店でスポーツ新聞を買ってこい」とか「入浴のときには必ず背中を流してほしい」などです.どれもご自分でできない方ならば,お引き受けすることです.けれどもこの方は生活習慣病の指導目的で入院しており,ADLは自立しています.むしろ動いたほうがよいくらいですから,こちらが介助する必要はありません.「それはご自身でお願いしています」とやんわりお断りすると,「サービスがなっていない」「こっちはお金を払っているのだ」などと言い放題です.元々人の上に立ってきた方で,押しが強くとても感じが悪い方なのです.だから言われると嫌な気持ちになるのですが,1日3万円を超える差額室料をいただいている患者さんと,それこそ生活保護で大部屋に入っている患者さんとで,サービスが変わらないのも申し訳ないのかな,と思ったりもするのです.どのようにご説明したら,納得していただけるのでしょうか.(29歳・女性・内科系病棟)
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