巻頭カラー連載 ナースの安全を守るモノがたり⑫【最終回】
患者さんとナースに安心,器材と環境にやさしい滅菌器を目指して―低温プラズマ滅菌システム ステラッド®
林 雄二郎
1
1ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社ASPマーケティング部
pp.204-205
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100888
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滅菌作業のかげに潜むリスク
現在広く用いられている滅菌法の代表的なものに高圧蒸気滅菌法(オートクレーブ)があります.熱を用いた滅菌法は,耐熱性のある医療器材に使用されていますが,耐熱性の低いプラスチック製医療器材はこの方法で滅菌できません.このような背景のなかで,より低温での滅菌法が模索され,酸化エチレンガス(EOG)を用いた滅菌法が開発されました.
EOG滅菌法は浸透性もよく確実な滅菌法ですが,エアレーションを含めると,条件によっては10時間以上の時間がかかるうえにEOGの安全性の問題から,滅菌作業者,ナース,患者さんへのEOG曝露リスクがガイドライン等で指摘されています.このため労働安全衛生法でその使用に制限が設けられており,違反した場合には罰則が課せられています.また,使用済みEOGの大気放出による環境問題が指摘され,東京,名古屋などで厳しい排出ガス規制がかけられています.
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