海外文献
産業における男女の缺勤
田多井
pp.382
発行日 1951年6月15日
Published Date 1951/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200859
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US. 公衆衞生局のDr. Gafaferの報告によると,1週間をこえる缺勤回數は,疾病原因により女子が男子より2倍も多い(1940-1949年の10年間平均)。その中でも扁桃腺その他咽喉炎と虫垂炎は凡そ3倍にたつし,さらに神經衰弱とそれに類するもの,腎炎をのぞいた泌尿生殖器病の2者は6倍にたつしている(表1)。かつてテネシー公衆衞生部の著名な統計學者Puffer女史が1944-1947年におこなつた。1日以上の缺動を要する疾病の1人當り年間作業不能日數(表2)からみても女子は男子の約倍休んでいるし,1938-1941年全合衆國の公務員につきおこなわれた調査でも,男子7.09日にたいし女子1066日の數字がでゝいる。かくして産業勞働において,女子を保護する諸手段の必要はいわずもがな,炎症性疾患と神經病の多いことは,職業撰懌とその指導のうえに注意すべき事柄であると同時に,男女の生理機能の差異を研究するうえにも興昧ある足場となるだろう。
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