特集 原因から見直す「ストーマ管理困難症」
オストメイトと性的障害―性機能障害を中心に
高波 真佐治
1
1東邦大学医学部附属佐倉病院泌尿器科
pp.236-238
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100695
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はじめに
骨盤内手術にともなってストーマ造設を余儀なくされた患者(以下,オストメイト)で,何らかの性的障害を抱える患者は少なくない.オストメイトにとってまず重要なのはストーマを受入れ管理することであり,術直後は原疾患の治療やストーマ自体の存在による精神的ストレスが多く,性の問題は二の次,三の次となる.しかし,術後時間が経過し,本人の希望やパートナーの要求によっていざ性行為にのぞむことになって,術前とは異なる身体反応や心理的な苦痛に改めて気づくこともある.日本人は欧米やほかのアジア人に比べて性交回数が少ないと報告されているが,性生活は人間の基本的生活の一部であるだけに軽視することはできない.したがって,術前術後の説明と治療,ケアが重要なものになってくる.
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