招待席
ジャワ島中部地震での医療活動を経験して―看護師の立場から携わる国際救援と災害支援
本誌編集室
pp.887-891
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100636
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
地震直後のジャワ島で救援活動を行なった12日間
――2006年5月27日,インドネシア・ジャワ島中部で大規模な直下型地震が発生しました.藤田さんはその現場に日本赤十字社から緊急派遣され,医療活動をされましたが,どのような経緯から参加を決意されたのでしょうか.
藤田 地震発生の情報は知っていましたが,看護部長から突然,派遣要請の連絡を受け慌てました.でも看護師になったきっかけが国際支援をしたいという思いでしたし,派遣経験者としていつ派遣されてもよいような準備はしていましたので,その場でお引き受けしました.
――今回の派遣以前である2005年,藤田さんはイスラム圏であるパキスタン北部地震の際にも医療活動に従事されています.そのときの経験がプラスになると思いましたか?
藤田 2001年9月11日の同時多発テロ以降,イスラム教徒に対する社会の批判が高まりましたが,実際にパキスタンの人々と接したとき,とても穏やかな印象を受けたんです.インドネシアもイスラム圏ですが,パキスタン北部地震救援の経験から偏見をもたずに現地へ行けたことは大きかったと思います.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.