今月の主題 抗炎症剤の進歩と使い方
非ステロイド剤の使い方・副作用
非ステロイド剤坐剤の功罪
延永 正
1
1九州大学生体防御医学研究所・内科
pp.1228-1229
発行日 1985年7月10日
Published Date 1985/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219841
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従来坐剤は日本人には必ずしも馴染みのある剤型ではなかった.ましてや抗炎症剤などのように吸収されて全身性の効果が期待される薬剤ではなおさらで,この場合はもっぱら内服薬か注射薬が一般に用いられてきた.しかし直腸は血管に富み,該部に応用された坐剤の吸収がよいことが改めて見直され,実際臨床応用によっても,むしろ経口剤に勝る効果さえみられることがわかり,わが国でも次第に広く用いられるようになった.筆者もリウマチ性疾患に非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)を用いる場合,経口剤のみでは夜間の疼痛を十分コントロールしえないことが多いことから,就寝前に坐剤を補うことがしばしばである.以下非ステロイド剤坐剤の功罪について述べる.
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