招待席
うつからの職場への復帰を支える―看護師の適切な支援によって救われる多くの人々
山口 律子
1
1MDA-JAPAN
pp.945-949
発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100544
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―山口さんは,MDAという組織の代表として,また,職業リハビリテーションコーディネーターとして,ご活躍中です.本日は,うつ病者の職場復帰支援について,お話をうかがいたいと思います.まずは,MDAの活動について教えてください.
山口 MDAはMood Disorders Associationの略で,日本名は「うつ・気分障害協会」と言い,本部はカナダにあります.うつ病の当事者と家族の支援団体です.ピアカウンセリングだけでなく,うつの正しい知識や新しい治療法を学んでいただく心理教育を行なっています.当事者グループは,男女混合と女性だけのグループ,家族のグループ,職場復帰など就労を支援するグループ,症状自己管理のグループ,さらに,うつになると自尊心(self-esteem)が低下するので,自信を回復してもらうためのコースも設けています.うつは,正しい治療を受ければ,1年ぐらいで治りますし,いいケアを受ければ,ほとんどの人が1年以内に職場に戻れるんです.
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