連載 糖尿病advanced care―合併症を持つ人へのアプローチ⑦
感染症には気をつけよう―「何かありそう.何だろう」とひっかかりを感じたら
近藤 ふさえ
1
,
滝口 成美
2
,
患者教育研究会
1杏林大学保健学部看護学科
2前日本赤十字広島看護大学
pp.665-670
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100331
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ねらい
糖尿病の患者さんは,抵抗力が低下しているため,肺炎,膀胱炎,腎盂炎,皮膚炎,歯肉炎といった感染症を引き起こしやすい状態にあります(→Lecture).特に血糖コントロールが不良の場合,容易に感染を受けやすく,いったん感染症になると重症化し血糖コントロールもさらに悪くなります.
本稿では,皮膚湿疹による二次感染治療の目的で皮膚科に入院した事例を取り上げ,糖尿病を有する患者さんの感染症および看護ケアについて考えます.単に創傷処置のケアにとどまることなく,患者を「生活者」として,また「治療の実践者」としてとらえ,患者さん自身が自分に合った自己管理の方法を考えていけるよう教育的な関わりが求められます.
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