特集 感染防止に効く! リンクナースが何かを変える
―さまざまな施設におけるリンクナースの活動の実際―感染管理専任看護師とリンクナースの働きの諸条件
川上 和美
1
,
吉崎 恵
2
1財団法人東京都保健医療公社多摩南部地域病院医療安全対策室
2財団法人東京都保健医療公社多摩南部地域病院
pp.1203-1207
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100284
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リンクナースがもたらしたもの
はじめに
当院は病床数300,診療科15,看護単位11,看護職員数230名(常勤187,パート15,看護助手28)の中規模病院である.限られた人員のなか,看護科目標である「患者さんの安全・安心の確保」を実現するためには感染防止への積極的取り組みが欠かせないと考え,2003年にリンクナース・システムを導入した.その後2年が経過し,感染管理専任看護師(以下,専任ICN)の活動とともにリンクナースの活動がようやく軌道に乗り,その効果も現われている.
当院のリンクナース・システムの概要と活動の実際,課題について以下に述べる.
当院の感染管理組織は図1のとおりである.医療安全対策室は副院長を室長とした病院長直属の組織で,院内全体の医療安全と感染管理を統括・実践している.
専任ICNは看護科所属で医療安全対策室に配属され,感染管理組織の中心的役割を担う.
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