特集1 C型肝炎患者ケアは「ここが要」
ナースが知っておきたいC型肝炎治療の「今」―インターフェロン療法を中心に
芥田 憲夫
1
,
熊田 博光
1
1虎の門病院消化器科
pp.678-683
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100161
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はじめに
2005年3月,厚生労働省の研究班によってC型肝炎治療のガイドラインが発表され,ペグインターフェロン(PEG-IFN)+リバビリン(RBV)の48週間併用療法が第1選択とされた.
従来のインターフェロン(IFN)+RBVの24週間併用療法は,日本国内に多く存在するジェノタイプ1b型・高ウイルス量(難治症例)に感染した患者からウイルスを完全に排除できる確率が20%程度であったのに対し,本療法は投与期間が半年間延長されたこともあり,約50%まで高まった.
また,IFN注射を受けるには週に3回の通院が必要であるが,効果の持続性が高いPEG-IFNなら,週1回の注射で済ませることができる.つまり,PEG-IFN+RBV併用療法はそれだけ強力かつ治療効果のある便利な薬剤であるが,すべての患者に適用できるわけではない.これにより生じる治療の個別性が患者に混乱を与えることは否めない.看護師はこのことを正しく理解して情報提供を行ない,患者の不安をアセスメントして支えていく必要がある.
そこで本稿では,C型肝炎治療の原因療法として用いられるIFN関連療法に焦点を合わせて,看護師が知っておくべき最新の知識を紹介する.
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