特集 第24回ICM(国際助産婦連盟)オスロ大会
インタビュー
—アメリカ看護婦助産婦協会会長に聞く—岐路に立つ看護婦助産婦—助産婦としてのアイデンティティーとスキルとは
ジョイス・ロバーツ
1
,
本誌
,
戸田 律子
Joyce Roberts
1
1アメリカ看護婦助産婦協会
1American College of Nurse-Midwives
pp.722-725
発行日 1996年9月25日
Published Date 1996/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611903413
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女性の出産経験こそ重要
本誌 アメリカ看護婦助産婦協会(以下AC-NM)の会長をしていらっしゃるロバーツさんは,分娩体位の研究や,女性のお産の経験に関しての研究もなさっていらっしゃいますが,どれも女性の気持ちまでを考慮した,血の通った研究ですね。
ロバーツ 共同研究者が,看護心理学をやっているスーザン・マケイという人です。彼女も私も,分娩第二期に産婦のとる行動や,まわりの人とのやりとりを観察するだけではなく,本人の印象や経験についても調べることこそ重要だと思いました。ですから,出産をビデオにとってそれを本人に見せながらスーザン・マケイがインタビューをやっていったのです。付きそう人に関しても,「何をしたか」だけではなくて,何を考えながらどのような行動をとっていったかを調べました。第二期のビデオを見せてみると,女性は自分のお産についてとても鮮明に覚えているものなのですが,細部について,産婦自身が忘れていることもかなりありよした。ビデオを見ながらそれを思い出すと,つらく感じる傾向があることもわかりました。これは予想外のことでしたけれど,同時に,どんなことが助けになったと感じたかもわかりましたので,第二期についてはかなり良い勉強になりました。
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