特集 明日の母子ケアをみつめて
周産期医療の今日と明日
松山 栄吉
1,2
1前・東京厚生年金病院産婦人科部
2現・東京都社会保険指導部
pp.1001-1012
発行日 1990年12月25日
Published Date 1990/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611903258
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はじめに
最近の医学の発達の中でも,とくに産科学領域の進歩はめざましい。そのために従来の産科学教科書の中には,現在ではすでに概念が変わったり,使用できなくなったりした部分が随所に見られる。
これまで子宮の中の胎児を直接観察することは,きわめて困難であった。そのため胎児の発育状態は,妊婦の妊娠の経過から,間接的に推測することがほとんどであった。最近の胎児医学の進歩によって,超音波断層法による形態学的変化だけでなく,羊水や胎児血の採取などによって,生理学ないし生化学的な検索法も開発されており,今後そのような技術は,さらに発展していくものと思おれる。
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