特集 スタンダードとしての母乳育児を科学的・効果的に援助するために(下)
一人目の母乳育児がうまくいかなかった経験を持つ母親への援助
本郷 寛子
pp.540-545
発行日 2002年7月25日
Published Date 2002/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902906
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出産前に母乳育児に関する教育を母親にすることの大切さはよく指摘される1)。とりわけ,妊娠中から,母乳育児がうまくいかないリスクがある女性を把握しておき,あらかじめ特別に相談にのったりサポートをしたりすることは,大事なことである。上の子どもに最善とはいえないかたちで母乳育児をした(たとえば初期に哺乳びんを使っていて,赤ちゃんがおっぱいを飲むのを嫌がるようになってしまった)女性に対しては,次の子どもの時に同じような母乳育児の困難さを経験しないですむためにはどうすればいいのかを理解する手助けをする必要がある2)。本稿では,一人目の母乳育児がうまくいかなかった経験を持つ母親への援助の基本についてまとめてみたい。
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