特集 「三歳児神話」の検証
赤ちゃん研究の動向
小西 行郎
1
1埼玉医科大学小児科学
pp.759-762
発行日 2001年9月25日
Published Date 2001/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902719
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今年の4月に「日本赤ちゃん学会」をたちあげ,その第1回学術総会を開催した。年があけて21世紀が始まったこの時に新しい学会を設立したためか,マスコミの取材が殺到し,事務局(実は私と秘書1名だけ)の電話は鳴りっぱなしで,おおげさではなく日本中から参加の問い合わせがきた。当日500名の参加を見込んだ会場の他に100名収容できるビデオ会場を急遽用意したが,若干名のかたにお帰りいただかざるをえなかった。特別講演やシンポジウムの内容が魅力的だったこともあり,本当に熱心な討論が繰り広げられた。研究者だけではなく一般の方々からの熱心な発言もあり,この会に対するさまざまな思いに接して,設立総会を開催させていただいた者として,責任の重さを感じている。と同時に今回の学会に向けられた熱意の背景にあるものを探ることも重要であると思う。そのために,20世紀の子ども研究を振り返り,現在の状況を整理して以下に文献的考察を交えて述べてみたい。
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