特集 妊娠中毒症
妊娠中毒症の病因,病態,治療
金山 尚裕
1
1浜松医科大学産婦人科
pp.566-572
発行日 2001年7月25日
Published Date 2001/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902680
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病因
全身の血管攣縮と血管内皮障害が妊娠中毒症の中心病態であるが,これを引き起こす原因として子宮胎盤循環が注目されている。
妊娠中毒症は胎盤を中心にみると子宮胎盤循環不全,胎盤虚血である。妊娠中毒症の胎盤では絨毛間腔や螺旋動脈には血栓形成が見られ,子宮胎盤循環不全が病理学的にも証明される。胎盤の排出とともに妊娠中毒症が治癒することを考えても,子宮胎盤循環不全が根本的病因に近いと考えられる。
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