研究・調査・報告
人工生殖による親子関係の法的見解
久保田 隆子
1,2
1関東学園大学大学院法学研究科
2現:国際医療福祉大学
pp.172-177
発行日 2001年2月25日
Published Date 2001/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902592
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はじめに
生殖技術の進歩は不妊に悩む夫婦にとっては朗報である。しかし,人工生殖技術の適応はその倫理性についての議論,さらに法的な親子関係に影響を与えている。特に,提供者が介在する人工授精(AID)では,「嫡出の推定」という民法772条に基づく“父子関係”が根底から覆される可能性を示した。
そこで,今回は父子関係の法的問題について検討を加え,さら人工生殖によって生ずる“母子関係”の問題についても法的整備の整っていないわが国の現状を報告する。
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