研究・調査・報告
冷凍冷蔵母乳の安全性および有用性の検討—細菌と抗病原体因子の経時的変化について
近藤 由香
1
,
河野 知子
1
,
池田 清美
1
,
安永 由美子
1
,
村上 里枝
1
,
由賀 恭子
1
,
城本 すみえ
1
,
和田 由香里
1
,
田口 あい子
1
,
高瀬 光徳
2
1愛媛県立中央病院 前:小児科病棟
2森永乳業株式会社栄養科学研究所,小児栄養研究室
pp.543-546
発行日 2000年6月25日
Published Date 2000/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902432
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
新生児・乳児にとって母乳は,栄養学的,免疫学的に優れている栄養法である。母親にとっては経済的負担もなく,母子相互作用を高めることから,母乳育児志向は高くなっている。
当愛媛県立中央病院小児科病棟では,直接授乳が困難な場合は搾乳した母乳を冷凍用母乳パックに冷凍し保存しているが,解凍後の母乳の残りについては使用基準がないため廃棄している。母乳の冷凍保存について山内1)は-20℃で1か月間としており,冷蔵保存については5℃で24時間保存した後の細菌数に変化はなかったと報告している。しかし冷凍母乳を一度解凍した後の冷蔵保存乳の経時的な変化については明らかではない。
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.