Japanese
English
特集 EBMにもとづく周産期ケア
分娩後うつ病と臨床出産場面での付添い:無作為対照試験
Postpartum depression and companionship in the clinical birth environment: A randomized, controlled study
Wendy-Lynne Wolman
1
,
Beverley Chalmers
1
,
G Justus Hofmeyr
2
,
V Cheryl Nikodem
,
渡辺 邦彦
1ウィットウォーターズランド大学付属コロネーション病院臨床心理科
2ウィットウォーターズランド大学付属コロネーション病院産婦人科
キーワード:
分娩時の付添い
,
コンパニオンシップ
,
分娩後うつ病
,
産褥〔期〕うつ病
Keyword:
分娩時の付添い
,
コンパニオンシップ
,
分娩後うつ病
,
産褥〔期〕うつ病
pp.1059-1064
発行日 1999年12月25日
Published Date 1999/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902305
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目的:分娩後うつ病(産褥うつ病)(postpartumdepression)は,出産ではよくみられる状態であり,産婦のかなり高い有病率の一因ともなっている。本研究では,分娩中の臨床中心のケアが分娩後うつ病の発症に関与するかどうかを調査した。
研究設計(デザイン):一般的な地域病院で出産した初産婦189名のなかから92名を無作為抽出し,地域で募集した3名のボランティアの分娩付添い人(コンパニオン)のうちの1人から付添い(コンパニオンシップ)が受けられるようにした。
結果:分娩付添い人から精神的サポートを受けたグループは,産後6週目の測定では,自尊感情(self-esteem)の得点が高く,分娩後うつ病の発症および不安の発現が少なかった。
結論:臨床出産場面での付添い(コンパニオンシップ)は,分娩後うつ病の発症に関与する要因を減少させる。分娩時の心理社会的環境に注意を払い,母子関係への適応を促すことが重要である。
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