特集 母乳育児成功のコンセプト(上)
日赤医療センターにおける母乳育児支援の取り組み
貴家 和江
1
,
北山 裕子
2
1未熟児室
2分娩室
pp.762-767
発行日 1998年9月25日
Published Date 1998/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902008
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はじめに
当日赤医療センターでは,従来から母乳育児支援に取り組んできたが,1993年からは「山内3.5カ条」がすすめる出産直後の母子同室や,WHO/ユニセフ共同声明の「母乳育児を成功させるための10カ条」の終日母子同室に向けて,徐々に母子同室の時期を早めていった。しかし,母子同室導入に至ったのが助産婦の自主的意志ではなかったこと,また,看護単位が,分娩室病棟,産褥2病棟の計3病棟単位に別れているために,当初看護スタッフ間でも母子同室に対する意識が統一されにくかった。母親たちにも早期母子同室の必要性を説明してきたものの,十分にアピールされていないという状況が続いた。
そのような状況の中で,私たち院内助産婦の有志で「母乳育児の会」をつくり,学習会をスタートさせ,母乳育児支援に取り組み始めた。本稿ではその取り組みの過程を紹介したい。
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