特集 周産期ケアの地域システム化
周産期医療システム事業.4県でスタート
3.富山県における周産期医療のシステム化
舘野 政也
1
,
中野 隆
1
,
大口 昭英
1
1富山県立中央病院母子医療センター
pp.391-395
発行日 1998年5月25日
Published Date 1998/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901932
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はじめに
平成4年度の富山県の新生児死亡率は全国でもっとも悪い記録を残した。しかし,周産期死亡率は全国比ではむしろよい成績である。一方,死産率は全国の最低に近い記録である。したがって筆者(舘野)は富山県の周産期医療は決して遅れているとは思っておらず,救命困難と思われるような例えば超低出生体重児に対しても救命しようとする熱意から死産が少なく,新生児死亡率が高いという成績が出ているものと理解している。
そうはいってもワーストワンの記録は名誉なことではないので,何とかしてこの汚名を返上しようということで母子医療センターの設置に熱心に挑み始めた。その結果,富山県は全国で最初に母子医療センターを設立ということになった。
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