特集 周産期ケアの地域システム化
周産期医療システム事業.4県でスタート
1.埼玉県における周産期医療のシステム化
小川 雄之亮
1
1埼玉医科大学総合医療センター小児科
pp.380-384
発行日 1998年5月25日
Published Date 1998/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901930
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はじめに
厚生省児童家庭局母子保健課主管の新しい事業として,平成8年度から周産期医療対策整備事業がスタートした。この事業の内容や地域の取り組みについては,他誌でとりあげられたり1,2),本誌でもすでに厚生省母子保健課によりその概要が紹介されている3)。本事業はシステム化が最も遅れている周産期医療にスポットを当て,周産期医療の基盤整備を促進し,各地域の特性に応じて,効果的な周産期医療システムを整備しようとする画期的なものである。
厚生省心身障害研究班の一員として周産期医療システムをいかにつくっていくかを詰めてきたわれわれは,救命救急センターが周産期の患者を対象としていないところから,人口100万に1か所の救命救急センターと同等の第三次周産期医療センターを整備すべきであることを提言してきたが4,5),本事業はその第一歩となるものである。
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