連載 おニューな地球人・41
祖母,母,娘へ,つながる鎖
きくち さかえ
pp.706
発行日 1995年9月25日
Published Date 1995/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901310
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南国フィリピンのセブ島に,6名のヒロが働くマタニティ・ハウスがある。ヒロというのは助産婦教育を受けていない産婆のこと。いく千もの島々からなるフィリピンでは,都市部以外は昔ながらの貧しい生活をしている人が多く,お産もヒロが介助することが多い。「このあたりではまだ自宅で出産する人もたくさんいる。施設で産むと費用がかかるからね」とヒロのひとりが話してくれた。病院での出産は5000ペソ(1ペソ約4円),マタニティ・ハウス1000ペソ,自宅出産は200ペソだという。
入院室ではおばあちゃんもいっしょにベッドに座り「今日も暑いね」と日がな1日おしゃべりしている。なんだか駅かどこかの待合室のようだ。
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