連載 とらうべ
1時間強迫症候群
番内 和枝
pp.617
発行日 1995年8月25日
Published Date 1995/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901292
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昨年の5月,私は出張助産婦として開業届けを出した。それからしばらくして待望の自宅出産の介助をすることになった。
お産は破水から始まり,ほぼ順調に経過していたが,子宮口が全開した頃から陣痛が弱くなった。子宮口全開から待つこと約6時間。医師に連絡しようかどうしようかと,迷い始めたころにやっと分娩に至った。児心音がずっと正常であったから待つことができた。とはいえ,初めて自分ひとりで責任を持たなければならなかった分娩。諸々の反省も含めて,このときの感慨はとても言葉ではいいあらわすことができないものであった。
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