特集 新しい時代を見すえた分娩実習
学生とともに先輩開業助産婦の「術」を学ぶ
中本 朋子
1
1山口県立衛生看護学院助産婦科
pp.216-221
発行日 1995年3月25日
Published Date 1995/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901208
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はじめに
私が助産婦教育に携わるようになって7年になる。7年前,教員になっても,まず私は助産婦であろうと肝に銘じた。
助産婦でありつづけたいと思ったきっかけは,就職後まもない頃に見学した40代の助産婦の分娩介助である。助産婦の物静かな声,やさしく包み込むような保護の手,セーターでもかぶるようにするりと会陰を通過した児,これでもかと言わんばかりの元気な啼泣,リラックスした母の表情などなど。何年かかってでも,このような「こぼれ出るような分娩介助」をしようと決心したのである。その時の決心は絶対忘れまいと思った。
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