特集 出生率減少
1.57ショックについてのボクの認識
味沢 道明
1
1関西育時連
pp.388-393
発行日 1991年5月25日
Published Date 1991/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900318
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昨年厚生省がこの1.57という数字を発表してからは,マスコミは大さわぎをしているけれど,ピントのズレた意見ばかりが出されている。そんな中で,一見マトモな「育てながらも仕事を続けるために育児休業を」という声が最近クローズアップされてきたように思う。もちろん子育てしたい女性が育児休業を取って子育てをすることに問題がある訳ではない,が,個人のレベルで語るコトバで,全体を語るには無理があるし,そこに落とし穴も作られる可能性があると思うので,少々うがった意見を述べてみたい。
はじめに私の個人的立場を説明すれば,「くらしを再生産にシフトさせる」ために賃金労動者をやめ,趣味の料理教室と,レストランのパートできままに働き,そのぶん家庭における再生産を拡大することで生活している男性,である。現在6歳の子供がいるが,最近は父離れし,友達や母親にとられてしまったようで,ホッとしながらも,少々淋しい思いのこのごろ。「男も女も育児時間を!!関西育時連」のメンバーでもある。
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