クローズ・アップ
第11回読売「女性ヒューマン・ドキュメンタリー」大賞カネボウスペシャルを受賞した 徳水瑞子さん
八木 保
,
本誌
pp.465
発行日 1990年6月25日
Published Date 1990/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900105
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去る3月26日,第11回読売「女性ヒューマン・ドキュメンタリー」大賞カネボウスペシャルの受賞式が東京のホテルニューオータニで行なわれた.今回,823人の応募者の中から賞金1千万円の大賞をみこと受賞したのは,助産婦の徳永瑞子さん(42歳).
徳永さんは,1976年から78年までアフリカ中部ザイール共和国で医療ボランティアの助産婦として活動,汗と涙で輝いていたその時の体験をまとめたのが今回の受賞作「プサマカシ」である.プサマカシとは地元のリンガラ語で「強くいきみなさい」の意味.ザイールの医療環境は日本と違い,薬品も器材も無い無いづくしだ.しかし,人々は明るく,しっかりと大地に根ざして生きていた.今,日本の高度医療の中にいると自身の助産婦としての存在感が薄まっているようで,ザイールのマウヤ村で本当に「助産婦」として生きた日々が,かけがえのないものに思われるという.
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