連載 気功の精神世界・2
ぶりっこの起源
津村 喬
1
1関西気功協会
pp.424-425
発行日 1989年5月25日
Published Date 1989/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207623
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「うっそー。ホントォ。ヤッダァー」などと言いつつ本人たちもしらけながらかわゆぶっているのを「ぶりっこ」というらしいが,この「ぶる」というのは何でしょうか。「ぶ」と濁るのは前から続くせいで,本来は身振りとか振りをするというときの「ふり」だということはすぐにわかります。しかし「振り」とはなんでしょうか。何を「振る」のでしょうか。これがどうも鈴を振ることらしいのです。
音楽の楽という字は,大昔の中国で振っていた鈴に似た楽器の象形文字だそうです。この鈴は二通りの使われ方をしました。ひとつは悪魔を退散させるためで,世界中の馬子唄で鈴らしきものが付随するのは,峠を越えるときにこわいからだという説もあります。もうひとつは神をよぶときに使います。聖子ちゃんの聖という字は耳がついていますが,もともと「聖人」というのは神の声を聞くほど大きな耳を持った人のことです。
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