Medical Scope
NSTではロウリスク例のクラス3をみつけよう
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.333
発行日 1989年4月25日
Published Date 1989/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207604
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周産期医学の著しい進歩は,周産期死亡率を一段と改善させ,新しい多くの生命を世の中に送り出すことに成功しました。そんな現代にあって,私たち産科側の周産期医療従事者のいまひとつの希望,ささやかな願いは,何のリスクも合併症もない正常で健康な妊婦の妊娠後半期に突然おこる胎児死亡例がなくならないかな,ということです。
以前と比べたら,この症例もずいぶん減少してきたことは確かですが,ゼロにはならず,ときどき私たちをがっかりさせます。重症なリスクもなく,何も誘因が考えられないときは大変つらい思いをするものです。ハイリスク例の胎児の予後がよくなるにつれ,これらロウリスク例の予後不良ケースは少数ながら目立ち,何とかならないものかと頭を悩ませています。
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