連載 新生児学基礎講座[臨床編]・12
新生児医療における事故①事故の原因と発生の予防
仁志田 博司
1
1東京女子医科大学母子総合医療センター新生児部門
pp.236-239
発行日 1990年3月25日
Published Date 1990/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900049
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人の命をあずかる医療の現場においては,事故は起こってはいけないものではあるが,ある確率で起こることは避け得ないのが現実である。さらに医療が高度になればなるほど,医療事故の頻度と多様性は高まってきている。特に「器械だらけ」の批判さえ出ているNICUにおいては,従来では考えられなかった事故が発生している。
広い意味の医療事故の中には,誤診や治療の失敗なども含まれるが,本稿ではそのような医学的な判断や医療技術のレベルに関する問題ではなく,日常の医療業務を行なっている中で発生する事故と考えられるような事柄を中心に解説する。
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