特集 "親と子のきずな"再考--NICU入院児をめぐって
NICU入院児の母親の心理と家族内力動
神谷 育司
1
1名城大学発達臨床心理学
pp.644-650
発行日 1987年8月25日
Published Date 1987/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207192
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はじめに
本稿では,NICU(新生児集中治療室)入院児とその母親,および家族の人的な関わり状況を問題にする。この場合,入院児は,出生体重が1,500g前後,または,それ以下の極度の未熟性を持った児であり,その母親,家族である。なお,NICUを含む新生児のSpecial CareUnitを未熟児センターと呼ぶ。以下の文中の未熟児センターはこの意味合いである。
未熟児にとって,最も決定的な状況は,出生直後から長期の医療的養護を受けることであり,必然的に母子分離を余儀なくされることである。
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