グラフ
キャリア豊かな六人が守る助産婦の城—北海道愛育助産所を訪ねて
八木 保
,
本誌
pp.1007-1010
発行日 1985年12月25日
Published Date 1985/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206771
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札幌の大通り公園から少し入った住宅地の一画に,6人の助産婦が運営する北海道愛育助産所がある.愛育助産所は昭和29年に北海道助産婦会が開設し,以来30年間,数多くの助産婦によって支えられてきた助産婦の原点とも基地ともいえるような存在だ.当初,愛育助産所は助産婦の働く場所確保の目的でつくられ,長い間,オープンシステムも採用されていた.出産数の三分の一は開業助産婦がお産介助のためにのみ施設を利用するという時代もあった.
現在の出産数は月平均20件.責任は今も十分に重い.6人の助産婦は全員60代以上になったが,全身に行きわたる助産婦魂は,若さにうちかつ迫力を感じさせられる.
助産婦や助産院が再びクローズアップされている現在,先輩たちがユニークな運営をつづけてきた当助産所を紹介することも意義が深いと思われる.
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