特集 妊娠と糖尿病
ケースレポート
糖尿病合併妊娠2例を経験して
秋山 美佐子
1
,
佐藤 栄見子
1
1市立小樽病院産婦人科病棟
pp.864-869
発行日 1984年10月25日
Published Date 1984/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206533
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はじめに
妊産婦死亡および周産期死亡の減少を目指した総合病院への分娩の集中化は年々進んできている。そのためか,総合病院においては,基礎疾患を有するハイリスク妊娠も年々増加の傾向にあり,それは当院においても例外ではない。1921年のインスリンの発見と臨床応用により飛躍的に母児の予後が改善されたとはいえ,糖尿病合併妊娠は,いまだ分類・診断基準・治療ともに十分確立されてはおらず,看護面においても重要性が増してきている分野である。
最近,われわれは,糖尿病合併妊娠2例を経験したが,妊娠前・産褥後は内科管理,妊娠中および分娩・産褥期は産科・内科管理,新生児は小児科管理と各科にわたる問題でもあり,各科との密接な連携の重要性を再認識させられた。以下にこの2つの事例の看護経過を紹介する。
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